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ちょうど2代目オデッセイ登場に業界がわいていた頃だったのだが、乗ったのは1998年型。初代モデルだ。
まず最初に抱いた感想は、見た目よりも取り回しにくいということ。あの程度のサイズだからしれてるだろうとナメてかかっていたこともあるが。
そういう風に取り回しにくさを感じたためもあるが、コーナーソナーという装備が非常にありがたかった。慣れない場所で、というよりも慣れないクルマで活躍する装備だな。
街中を走る限り、ボディサイズ以外のものは気にならない。エンジン排気量をチェックし忘れるという失態を犯して搭載されているエンジンが分からないのだが、リアにV6のオーナメントがついていなかったように思うので恐らく2.3リットルではないだろうか。でも2.3リットルってあんなにトルクあるかなぁ。街中で6人乗車状態でもまったく不快感を感じずに走行することができたのだ。走り出す瞬間にも、作ったようなトルクピークはなく、自然に滑り出す。やっぱり3リットルだったのかなぁ。
高速道路でも、風切り音が気になることもなく、パワー不足を感じることもなく快適にドライブできた。ただ困ったのが、速度感があまりないこと。80kmと120kmがほとんど同じ体感速度なのだ。速度に応じて緊張を高めてくれなくては、ドライバーはメーター類などの視覚的なインフォメーションに頼って運転せざるを得なくなり、疲労を増やしてしまう。
運転席は、私の好みからいえば操作系がもう少し起きている方がいい。なんだか乗用車のような運転姿勢で、背の高いRVを運転していることを忘れてしまう。ついついハンドルを荒く切り込み、ボディの予想以上のよじれに『あ、今乗ってるクルマはRVだった』と思い出すことが何度かあった。運転者に自覚を促すような操作系ってのは重要だと思う。特に俺のような自覚の薄いユーザーの場合。
後部座席にも座る。まずは2列目のシート。なかなかゆったりした足元だ。アヴァンシアのように足を組めるとまではいかないが、あのボディサイズから期待される空間は持っている。不満を感じることはないだろう。
問題は3列目シートだ。足を置く空間が非常に狭い。しかも、2列目シートは完全に前に出して倒すか通常位置で着席に供されるかの2個所でしか固定ができない仕組みになっているため、2列目のシートを少しだけ前に出して、3列目シートに座る人の足場を改善するという調整はできないのだ。これは3列シートを搭載するクルマとしてはかなり大きな欠陥ではないだろうか。3列目に人がいない時は2列目にゆったりと座り、3列目に人がいる時には、2列目と3列目で空間を分かち合い、窮屈さ加減も分かち合えるようにしておけばよいのに。
居住空間の後ろにはカーゴスペースがあるのだが、これがまた非常に狭い。荷物がたくさんある時には3列目を畳めということだろう。これはまぁ、正当な主張だ。
似たようなボディサイズのクルマに実はあまり乗ったことがない。あえて近いものでイプサムくらいか。用途は似ているのだがいかんせんボディサイズが違いすぎて比較対象にはならないか。ただ一つ思ったことがある。アヴァンシアに乗ったときにも感じるのだが、ホンダ車はついついアクセルを踏み込ませるような雰囲気がある。エンジン音の高まり方など、ドライバーをそそるものがある。これが嬉しい人はホンダ車を買って、そうじゃない人はトヨタ車を買えばいいのかも知れない。メーカー色ってそういうものなのかもしれない、なんてことを考えた。
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参考スペック |
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ホンダ オデッセイ 2.3L 平成10年(1998年)式 |
型式 |
E-RA3 |
エンジン型式 |
F23A |
排気量 |
2253cc |
エンジン形式 |
水冷直列4気筒横置SOHC |
最高出力 |
150ps/5600rpm |
最大トルク |
20.8kg-m/4700rpm |
トランスミッション |
4AT |
ボディサイズ |
4765×1790×1675mm |
車両重量 |
1530kg |
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